「国語が出来れば他の科目も上がる」という人は中学受験がわかってませんという話
こんにちは。個人契約で家庭教師をしておりますジャケット先生です。今回のテーマは「国語が出来れば他の科目も上がる」という人は中学受験がわかってませんという話です。なぜ、こういう話をするかというと、私の身近にこういう話をさも本当のようにご家庭に伝えている人がいるからです(過去形ではなく、現在進行形です。困ったもんです)。
なぜ、国語の点数が上がると他教科の点数も上がるという話になるのか?
「国語が出来れば他の科目も上がる」という人は中学受験がわかってませんというタイトルで記事を書いていますが、これは100%間違っているというわけではないんです。例えば数学の特殊算や社会や理科などの論述問題などで、問題文が長かったり、複雑だったりすると、問題の読み違いやどうやって解答すればいいのかわからないという事も起こり得ます。たしかに国語力があれば
だって、まわりにいませんか?算数がとても出来るのに、国語に足を引っ張られている子。少なくとも私は国語の家庭教師をしてますので、そういう生徒をいままで多く指導してきました。つまり、国語がへろへろでも算数出来る子は出来るんです。そういう生徒は国語力が高くなくても、問題の読み違いなどしません。
逆に国語がすごい出来るのに算数出来ない子も数多くいます。「あれ?国語が出来れば他教科の点数も上がるんじゃないの?」と思いませんか?
つまり、実際は国語が出来ようと出来まいと、苦手な科目は苦手だし、得意な科目は得意なんです。前述したように国語力があれば問題の読み違いや的外れな解答をしてしまうリスクは多少は減るでしょう。でも、それはあくまで「多少は」というレベルでしかありません。国語がまったくできなくても算数を得意にしている子がいる以上、国語が出来ないからと言って他教科で点数が取れないという事にはなりませんし、逆に、国語がめっぽう得意なのに、算数はからっきしという子がいる以上、国語が出来るからと言って他の科目も出来るようになるとは言えません。
結局は科目ごとの問題の読み方や解答の仕方に慣れれば、それで事足りるということです。
「国語が出来ると他教科の点数も上がる」という理由
なぜ、国語が上がると他教科の点数も上がると教育関係者がいうのかというと、多くの場合は経営上の都合です(笑)。つまり、家庭教師でも、塾でもより多くの授業時間を確保したい。もっとはっきり言うとより多くの授業料を確保したい。それに尽きると思います。まあ、中には国語が上がれば、他の科目も上がると盲信している教育関係者もいるかもしれませんが。
少なくとも私は上で述べたような理由から、そして、私自身の指導経験から、さらには国語が得意でも数学は赤点(私のプロフィールページ参照)だったという私の過去の事実から(笑)、国語が出来ても他教科の点数が上がるわけではないと確信しております。
まちがっても「算数の点数を上げるために、国語の勉強もしたほうが良い」などという口車に乗せられないようにしましょう。算数が出来ないなら算数の勉強を、理科が出来ないなら理科の勉強をしたほうが当たり前ですが点数は上がりやすいです。
ということで今回はここまでです。今回は「国語が出来れば他の科目も上がる」という人は中学受験がわかってませんという話をテーマにしてみました。参考になれば幸いです。