予習シリーズについて
こんにちは。ジャケット先生です。
中学受験生の国語を指導する時ですが、私が持っていく問題を使うケースと生徒が通っている塾のテキストを使うケースがあります。テキストに関しては、ご家庭の希望するテキストで指導するのが基本になりますので、どのテキストを使っても問題ありません。ただ、一口に塾のテキストと言っても塾ごとに考えられた構成をしており、さまざまな特色があります。
今回は四谷大塚、早稲田アカデミーをはじめとしたYT系列の塾が使う予習シリーズについて書いてみようと思います。
予習シリーズの難易度は?
予習シリーズは難易度的には難しすぎず、簡単すぎずで取り組みやすいテキストであると思います。基本問題、発展問題、別冊の演習問題集ともに無意味に難しすぎることない良問そろいだと思います。ただし、
予習シリーズのメリット
予習シリーズのメリットとして挙げておきたいのは網羅されている文法問題の的確さと収録問題のバランスの良さです。5年生の国語テキストの下巻あたりから文法問題の解説が増えてきます。形容詞・形容動詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞の解説、使用例などとても細かく、この下巻だけで文法は入試本番で使えるレベルになります。
また、基本問題・発展問題とわけられた問題も一部上位校向けの記述対策に偏ることなく、漢字の読み書き、文法問題、接続詞の使い方、正誤問題、抜き出し問題、まとめの記述問題と入試問題に近いオーソドックスな形式でまとめられています。解説もやはり丁寧で詳しく、この問題に慣れていく事で模試や入試の問題でも慌てずに対処していく事が可能になる良問題集であると思います。
予習シリーズのデメリット
デメリットと言い切れるわけではないのですが、気になる点もないわけではありません。ここからの話は予習シリーズをしっかり活用できている生徒にとっては読む必要の無い話ですので飛ばしてください。あくまでも国語が伸び悩んでいる生徒と親御様向けの話になります。
予習シリーズの特徴として挙げられる解説の丁寧さ。これがメリットであり、デメリットでもあると感じます。丁寧な解説と言うのは自宅での学習には欠かせません。むしろ、よくこれだけ丁寧な解説を収録したなぁと思っています。しかし、字数が多いのです。
国語が苦手な生徒と言うのは根本的に難しい内容が詰まった文章を読むことが得意ではありません。得意ではないというより、ちゃんと読まない/読めないと言ってもいいと思います。そういう生徒はあの解説の文字量を見て、「うわぁ・・・」ってなっちゃうんですよね。丁寧が故にお子様の読む気を失わせてしまうという逆効果になってしまっている部分があります。
もちろん、丁寧なのは良い事です。某サ〇ッ〇スの解説なんかあっさりしすぎていて、自宅学習に完全に不向きですし。ですから、あくまで、字数に圧倒されて読む気をなくしてしまう生徒が少なからずいるという話です。
そして、もう一つのデメリットは6年生の生徒の親御様はご存じのとおり、夏過ぎから知識問題の宿題量が半端なくなります(汗)。これはもしかしたら塾の先生にもよるのかもしれませんが、私が指導していた早稲田アカデミーの生徒さんはかなりアップアップしながらこなしていました。
これはしっかりこなせれば知識問題怖いものなしになるというメリットもあるんですが、入試は国語だけじゃないですからね。数点の知識問題のために理科・社会・算数の時間を削らなければならないほどの課題量と言うのはいかがなものかなぁと思わなくもありません。
私が予習シリーズを使って指導する場合は、内容を極力簡潔にすることを心掛けています。予習シリーズをさらにまとめたオリジナルのプリントを使うことが多いです。文章も噛み砕いて口語体にしていたりするので、とっつきやすいと言われます。予習シリーズ自体はとても良く出来たテキストですから、上手に活用さえできれば力はつきますよ。
今日は予習シリーズについてでした。記事をお読みいただきありがとうございました。